フリーター自体も立派な職歴です


 特にここ数年の雇用事情は、大企業のリストラ、新卒採用の縮小や取り止め、派遣社員等の雇い止め等、就職氷河期の時代の中で多くの求職者は右往左往してきました。

 

 一生懸命就活しているけれどなかなか採用の返事がもらえない。でも生活していかなければならない。いつまでも親に頼ってなんかいられないし、働かざる者喰うべからず、ともいうし、とにかく働かなければ…ということで、やむを得ずフリーター生活をしている人たちが大勢います。

 しかし社会の目は残酷で、フリーター生活も30歳までに決着、つまり正社員の口を見つけなければ一生フリーターなどの非正規雇用としてしか就業できない確率がどんどん高くなっていくというデータがあります。この理由の一つに、30歳までであれば未経験でも採用されやすいからだ、というものがあります。

 

 しかしこの理由には疑問があります。本当にそういえるのでしょうか? フリーターでやってきた仕事って、就職のときなんの役にも立たないのでしょうか? 経験有としてみてもらえないのでしょうか? 私は違うと思います。現に私自身、長年の人事経験で求職者に対してそういうふうに見たことはありません。事実、安い給料で正社員並みに働いて貰おう、と企業は考えます。そうした働きが期待できないと辞めてもらいます。非正規だから比較的簡単に…。いいとか悪いの話ではなく、これは現実です。このような、いわばフィルターを潜り抜けフリーターを続けてられていること自体、一定の能力有と評価してもいいはずです。

 

 肝心なのはフリーターを続けている理由です。正社員採用時の面接試験の際に「どうしてフリーターを続けてきたんですか?…」等と聞かれたとき、「一つの会社に落ち着きたくない」「ストレスの犠牲になりたくない」「できるだけ自由の中で生きていきたい」「その日の生活ができればよくて、別に高給を望んでいない」…等と応えるようでは、就職は難しいです。

 

 あくまで、自分は正社員として落ち着きたい、そのために頑張ってきたが…という思いが伝わることが大切です。それにはやはり、あまり長いフリーター生活だと、説得力が欠けるかも知れませんね。長くて3年くらいでしょうか。先ほど30歳を過ぎると正社員化が難しくなっていく…という意見に反対の感想を述べましたが、それはフリーターを“未経験者”とする見方に対してのもので、ここでいうフリーター期間とはまた別の視点での話です。